2017年4月24日 更新

いちばんやさしいスペイン料理 [Vol.9]

今月のメニューは、密かな私のスペシャリテ「塩豚と白菜のコトコト煮」。一晩寝かせて塩豚の手作りから挑戦します。サイドディッシュは、もう1品にチャチャッと作れる「ニンジン&クリームチーズのタパス」、お米を甘いミルクで煮込んだデザート「アロス・コン・レチェ」。 コラムでは、スーパーマーケットトレードショーのデモンストレーションで大好評だった「オリーブの豆乳スムージー」、塩豚に合うワインなどをご紹介します。

 はじめに

昨年のFOODEXに続き、今年はスーパーマーケットトレードショーにゲスト出演。GOYAスタンドでライブクッキングしてきました。
通路の角、好ポジション。日本では、オリーブはイタリア・ギリシャというイメージがまだまだ強いので、赤と黄色で「スペインですよ」と大きくアピール。

メニューは3品。シェリービネガー&オリーブオイルで味付た酢飯に、ケッパー・オリーブ・チーズ・クルミなどをトッピングした「サラダちらし」、刻み野菜とオリーブをたっぷり加えた「オリーブカレー」、そしてもう1品は・・・
オリーブとフルーツの豆乳スムージー
人気のフルーツ豆乳スムージーに、オリーブ&オリーブオイルをプラス。爽やかなグリーンの香りと塩味がよく合います!

写真のスムージーは、冷凍ミックスベリー 40g(右)、キウイ 1/2個(左)で作りました。パイナップル、マンゴー、オレンジ、いちご。バナナのように酸味の少ないフルーツには、レモン果汁を小さじ1ほど加えると味が引き締まります。

 [料理の紹介] 塩豚

「塩豚」とは、豚肉の塩漬けのこと。海のないスペイン内陸部の塩ダラ同様、保存技術の一環として生まれたお料理です。
作り方はとってもシンプル。塩をまぶして一晩~一週間、冷蔵庫で休ませるだけ。塩の浸透圧で少しずつ余計な水分が出て、同時に旨みがぎゅっと濃縮。やや褐色になり、しっとり引き締まった肉質に変化します。

スライスしてさっと焼くだけでもハッとさせる深い味わい。ブロックのままローストして豪快に仕上げたり、たっぷりの野菜と一緒にスープで煮込んでコシード(スペイン風ポトフ)にしていただきます。

レシピ 塩豚と白菜のコトコト煮

密かな私のスペシャリテ、満を持して。白菜から水分が出てとろっとろに、香ばしさが広がるスープにトキメキモード。お肉のしっとり柔らかな仕上がりは、ちょっとした魔法みたい♪

材料(4人分)

豚肉肩ロースブロック
500~600g
A塩
小さじ1
A砂糖
小さじ1
白菜
1/4株
タマネギ
1個
ニンニク
2片
B白ワイン
100cc
B塩
小さじ1/2
B黒コショウ
少々

作り方

  • 1
    豚肉にAをすりこみ、キッチンペーパーを3~4枚重ねて包み、保存袋に入れて冷蔵庫で一晩。
  • 2
    表面の水気をふき、食べやすい大きさにカット。オイル少々を熱し、強火でこんがり焼き色をつけます。
  • 3
    ニンニク、タマネギ、白菜の順に積み上げ、Bを加えます。蓋をしてとろ火で1時間煮込みます。

コツ・ポイント

工程3でしっかりしっかり、焦がしちゃうかも?ってくらいしっかり焼きこんで、こうばしい香りをプラスするのが美味しさのポイントです。
塩豚の作り方[1]
豚肉にAをすりこみます。基本は塩だけをすりこみますが、砂糖も一緒にすりこむことで、お肉をしっとりさせ熟成感も高めてくれます。

[ポイント]
豚肉はブロックで、バラ肉でも作られますが、私は肩ロースがお気に入り。 この時、お好みのハーブやスパイスをプラスしてもOK。

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