著者紹介 vol.1
「盛りつけ研究家」三浦ユークです。
その名の通り、料理の『盛りつけ』に特化した料理研究家です。
盛りつけ研究家以外に、俳優、マジシャンとしても活動しております。だからでしょうか、お客様に『見せる』&『魅せる』という部分にとても重点をおいています。
料理は作業ではなく『エンターテイメント』
だと考えています。つまり楽しいことなのです。ワクワクさせてくれることなのです!
料理が『幸せ」』のきっかけ
美味しい料理を食べた時、誰もが思わず笑顔になりますよね。気の合う仲間や、好きな人と食べる美味しい料理はなおさら美味しく、楽しく感じ、時には感動することすらあります。
料理は人を感動させることができる。
まさに『エンターテイメント』です。これってとても素敵なことだと思います。料理は幸せが生まれるきっかけでもあると思います。
盛りつけは重要視されていない?
ご家庭で料理を作る時、「あの料理が作りたい!」と思ったら、多くの人がネットでレシピ検索をする時代。レシピやレシピサイトは山ほどあって、日々新たな情報やレシピがアップデートされています。
しかし、作り方のお手本は沢山あっても、
『盛りつけ』のお手本
ってなかなか無いですよね。
「見た目なんかより、味が美味しければいいんじゃないの?」って考えもありますが、それでは勿体無いです。
「味も美味しくて、見た目も美味しそう」
どちらも良かったら、なおさら美味しく、楽しく感じますよね!
読者の皆様へ
このマガジンでは、盛りつけの基本、自由な盛りつけの発想方法、TPOに合わせた盛りつけ等、すぐにでも実践できるものばかりだと思います。
『美味しそう!』に盛りつけができて、食べてくれる人が喜んでくれたら、料理を作ることがより楽しみになりますよね。
もっといろいろと挑戦したくなってくると思います!
このマガジンを通して、普段作る料理をより美味しそうに『演出』できるようになってもらいたいと思っています。そして、料理をきっかけにひとつでも多くの幸せが生まれるようにサポートしていきたいと思っています。
アナタの料理を『素敵盛り』にしてみましょう!
盛りつけの基本
🔪 Skill.1 盛りつけとは『おもてなし』
🔪 Skill.1 盛りつけとは『おもてなし』
そもそもなんのために、料理の盛りつけに気を使うのでしょうか?
食べる人への『心遣い』
スバリ!『おもてなし』です!
ですので、とても厳しい事を言いますが、ただ単に「綺麗に盛りつけたーい!」だの、「豪華に見せたい!」だのと、よこしまな気持ちで盛りつけたのでは意味はありません。
そんな盛りつけからは感動は生まれません。人の心は動きません。
じゃあ、どうすれば…?(;´・ω・)アセアセ
少し考え方を変えるだけでいいんです!
家族だろうが、友人だろうが、恋人だろうが、
食べてくれる人を『おもてなし』したい、
『喜んでもらいたい』から、
素敵に盛りつけをしたいわけですよね!
『喜んでもらいたい』
食べてくれる人へのシンプルな気持ちを盛りつけで表現すればいいんです!その『素直な気持ち』を料理に込めればいいだけなんです!
どうすれば喜んでもらえるか!
このことだけを考えればいいだけ。
例えば、食べてくれる人の好きな食材を使う。それだけでも相手のことを考えた『おもてなし』ですよね。
例えば、お箸を使うので食べやすいサイズに食材を揃える。これも『おもてなし』ですよね。
それをお皿に、食べやすく、バランス良く盛りつける。それが『おもてなし』『心遣い』のある素敵な盛りつけなんです。
つまり、
自分がされて嬉しいこと
をすればいいんじゃないかな?
自分がされて嬉しいこと
それってよく考えたら、恋愛でも、友達関係でも同じことですよね(*≧艸≦) 好きな相手のためならできること、というか、やりたいことですよね。相手が喜んだ顔や、驚いた顔、幸せそうな顔を見るとこっちまで顔がニヤっとしちゃいます。心がほころびますよね。
あなたの『おもてなし』が相手に通じれば、幸せを共有できますよね。
相手への『おもてなし』と『心遣い』がある
『素敵盛り』を、あなたの食卓でもさっそく実践してみましょう!
🔪 Skill.2 お皿の『余白』で印象が変わる
『盛りつけの基本』ふりかえり
自由な盛りつけ & アレンジレシピ
🕊 Free.1 『旬』を意識する
🕊 Free.1 『旬』を意識する
「自分の思い描くような盛りつけができなーい (`Д´#)ノ ムキー!! 」と、お悩みの方。いらっしゃると思います。
『旬』を意識する
という盛りつけテクニックで、そのお悩みを解決しちゃいましょう。
ちなみに画像は香港の市場です。最近は月1で訪れております。活気があって、いろんな国の人が働いていて、面白い街です。
あっ、チャゥチャゥ!(´・ω・`;)本題に戻りましょう。
まずは『秋』と聞いて思い付く言葉をリストアップしてみましょう!別に料理に関連するものだけでなくてもOKです!
『秋』キーワード
さんま、紅葉、サツマイモ、カボチャ、栗、松茸、七草、ハロウィン…。いろいろと連想しますよね。では、この中で今、心にグッとくるものをひとつ選ぶとしたら…
個人的には『サツマイモ』ですかね。
なんか『ほっくり』な響きだし(●´ω`●)秋らしさも感じますよね。では、さらに『サツマイモ』から連想するものを考えてみましょう!
焼き芋、芋掘り、土、甘い、ホクホクってな感じですかね。
『サツマイモ』+『上記キーワード』を食べる人に感じてもらえる様な盛りつけにしてみましょう!詳しくは次の🕊Free.2で説明しますね。
🕊 Free.2『肉じゃが』を秋アレンジする
🕊 Free.2『肉じゃが』を秋アレンジする
さらに応用編です。
自由な盛りつけの発想として、『既存』のものに旬を盛り込むってテクニックがあります。
例えば、
ど定番の『肉じゃが』
具材は豚肉か牛肉にジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、インゲン、ってとこですかね。
しかぁーし!いったいどこの誰が「肉じゃがはジャガイモではなくてはイカン!」と決めましたか?
頭のお堅い固定観念さんとは即、
グッバイしましょう!
個人的には、具材に『肉』と『芋』が入っていれば、肉じゃがだと思います。
時代が変われば、人の味覚も料理も変わる。まずは能書きを垂れず、とりあえず受け入れることで、新しい発見があるものです。
料理は常にアップデートされている
例えば、ラーメンやカレー。今や代表的な日本食、といっても過言ではないですよね。
しかし、どちらも元は外国の料理が日本に伝わり、日本人がそれを受け入れ、自分好みや地域の特性を生かしたアレンジを加えて、『今』の日本独自のラーメンやカレーになっているじゃぁーないですか!
肉じゃがだって同じことです。
なので、先ほどの『旬』で連想した『サツマイモ』をジャガイモの代わりに使い、旬を感じる肉じゃがを作っちゃおうじゃぁーないですか!
🍳【レシピ】ほっくり秋の幸せ肉じゃが
レシピ 🍳レシピ『ほっくり秋の幸せ肉じゃが』
肉じゃがの概念をぶっ壊す、新しい秋の肉じゃがです。まぁ…じゃがいもをサツマイモに代えただけなんですけどね(ノ∀`;)でも、めちゃウマですよ!
サツマイモのホクホク感と甘味の効いた出汁が、なんだか心をほっこりさせてくれる味になりました。是非、作って頂きたい秋の一品です。
✨盛りつけテーマ✨
ズバリ『秋の芋掘り』!
🕊Free.1『旬』を意識する、でご紹介したテクを使い、旬で秋らしい印象のサツマイモをメインにたっぷり使い、キーワードの『芋掘り、土、甘い、ホクホク』を感じられる盛りつけにしてみました。
✨盛りつけポイント✨
まずはお皿に注目してほしいです!どうですか!たまたまですが『土』っぽい感じの和食器があったので、即これに決定しました(●´ω`●)ゞ
サツマイモは中身より皮の部分を多く見せることで、よりサツマイモ感が出ます。中央部分をこんもりと高さを出すことで豊作の秋を表現しました。
大量のイモを土から掘り出した様子を感じられる、ホクホク甘い『秋じゃが』で、ほっこりした気持ちなって下さい。
材料(2〜3人前)
- 豚バラ肉
- 200g
- サツマイモ
- 1本300g
- カボチャ
- 80g
- 炒め油
- 適量
- ★鰹昆布出汁
- 2カップ
- ★酒
- 大さじ1
- ★みりん
- 大さじ1
- ★砂糖
- 大さじ1
- 醤油
- 大さじ3
作り方
- 1豚バラ肉は一口大に切る。
- 2サツマイモ、カボチャは皮付きのまま、一口大の乱切りにする。
- 3フライパンに炒め油を少量敷き、中火で豚バラ肉を炒める。
- 4豚バラ肉に火が通ったら、サツマイモとカボチャを加え、1分程炒める。
- 5★の調味料を加え、灰汁を取りながら中火で10分煮る。
- 6サツマイモとカボチャに竹串が通るぐらいになったら、弱火にして醤油を加えて、3分煮込んで完成。
コツ・ポイント
完成したらいったん冷まして、再度熱を入れると、出汁の味が具材により染み込みますよ。
残った煮汁は捨てずに、親子丼や卵とじなんかの割り下に使ったり、少し薄めてうどんの汁にしても美味しいですよ。
『自由な盛りつけ』ふりかえり
TPOに合わせた『素敵盛り』アレンジ
今月のテーマ『さんま』
さんまの『目利き』
🍳【レシピ】Dish.1 一人ごはん『丼ひとつで秋を独り占め』
レシピ 🍳レシピ『丼ひとつで秋を独り占め』
これは本当に美味しいです!
試作の時、思わず『ウマっ(」°ロ°)」!!』と叫んでしまいました。
温かいご飯、冷たいとろろ、芳ばしいさんま、濃厚な卵黄、野菜の旨味。いろんな美味しさの秋ハーモニーが口の中で絶妙に奏でてきます。
特にさんまと出汁入りとろろは最高に相性良しです。さんまのこってりとした脂と皮目の芳ばしさが、出汁の旨味、とろろのスルッとした喉越しとぴったりです。
そしてアクセントのディルがとってもいい仕事をしています。魚と相性の良いハーブです。これが全体を大人味にしてくれてますね。
✨盛りつけテーマ✨
今日のごはんは、主菜も副菜もご飯も丼ひとつに全部を入れちゃおーっと。洗い物は少なくね。
✨盛りつけポイント✨
卵黄をセンターにして、その周りにメインのさんまをぐるりと一周盛り。さんまは焦げた皮目を見せるようにすると美味しそう。エノキと南瓜は外側に、土から秋の味覚が芽吹いているイメージで盛る。ディルの緑は卵黄の周りに盛ることで、卵黄の黄色を引き立たせます。
材料(たっぷり1.5人前)
- さんま
- 1尾
- 山芋
- 150g
- 南瓜
- 適量
- えのき
- 適量
- ディル
- 適量
- 卵黄
- 1個
- 白米
- 2膳
- ★鰹昆布出汁
- 大さじ2
- ★醤油
- 小さじ2
- 塩
- 適量
- 酢水
- 水・500ml / 酢・小さじ1
作り方
- 1さんまに残っているウロコとぬめりを包丁等で削ぎ取る。軽く流水で洗い、水気をよく拭き取る。全体に振り塩をしてグリルで焼く。
- 2南瓜は薄切りにして、一口大に切る。えのきも食べやすい大きさにする。軽く塩を振り、グリルで焼く。
- 3山芋の皮を剥き、変色を防ぐため、酢水に5分程漬けておく。
- 4山芋をすりおろし、★の調味料とよく混ぜる。
- 5さんまに軽く焦げ目がついたら、骨から外し、一口大に切っておく。
- 6丼に白米、上にとろろをかけ、真ん中にくぼみを作り、卵黄を落とす。周りにさんまと野菜を盛りつけたら、最後にディルをちらす。
コツ・ポイント
さんまをばらすのが面倒なら、大胆に一尾そのままのせても面白いと思います。
ディルの代わりに紫蘇でもいいけど、ディルの方がオススメです。
🍳【レシピ】Dish.2 二人ごはん『さんまコンフィとスペイン風オムレツのイングリッシュマフィンバーガー』
レシピ 🍳レシピ『さんまコンフィとスペイン風オムレツのイングリッシュマフィンバーガー』
さんまって和風な料理のイメージがありますが、洋風でも美味しいんですよー。
余ったコンフィとさんまの風味が染みた美味オイルは、パスタや炒飯の具材にしてもGOODですよ。コンフィ自体がすでに味がついた『調味料』なので和えるだけで、簡単時短調理になるんだよ。
ジャガイモたっぷりの優しい味わいのスペイン風オムレツが、塩気の効いたしっとりジューシーなさんまのコンフィと相性抜群です。セミドライトマトの酸味がいいアクセントになりますよ。
✨盛りつけテーマ✨
いつもは和食で塩焼きにしてるけど、今朝はちょっとオシャレに洋風アレンジしてみよーっと。手掴みでガブッと豪快に食べてもらいたいな。
✨盛りつけポイント✨
食べやすい様に土台を安定させるため、厚みのあるオムレツは下に盛りつける。その上にどこから食べてもさんまがくるように乗せ、間にトマトをいれる。セミドライトマトがソース代わりになります。上部のイングリッシュマフィン生地をあえてずらすことで、具材を見せ、付け合わせのサラダや、きのこソテーを追加してもいいよーってな感じを演出してます。
材料(2人前)
- さんま
- 1尾
- じゃがいも
- 1個(大)
- イングリッシュマフィン
- 2つ
- 卵
- 2個
- ニンニク
- 1片
- 塩
- 適量
- 胡椒
- 適量
- 鷹の爪
- 1本
- オリーブオイル
- 適量
作り方
- 1さんまのコンフィを作る。鍋にオリーブオイル、薄切りにしたニンニク、鷹の爪を入れ弱火で煮る。
- 2さんまを三枚に下ろし、一口大に切る。強めに塩を振り、冷蔵庫で20分程置いておく。
- 3さんまの身から出た水分をよく拭き取って、改めて塩を振り、①の鍋に入れ、超弱火で沸騰させない様に1時間程煮て完成。
- 4スペイン風オムレツを作る。ジャガイモの皮を剥き、1cmぐらいの厚さに切り、一口大に切り揃える。電子レンジで500w2分程加熱し、粗熱を取っておく。
- 5ボールに卵を割り入れ、塩をひとつまみ入れよく混ぜ、ジャガイモ加える。
- 6フライパンにオリーブオイルを敷き、中火にしたらオムレツを焼く。上手く焼けず、スクランブルエッグになってもOK。
- 7イングリッシュマフィンを横の切れ目に沿って、手でちぎって2つにする。トースターでこんがりと焼き色がつくまで焼く。
- 8マフィン、オムレツ、コンフィ、トマト、マフィンの順に挟んで完成。
コツ・ポイント
セミドライトマトは、半分に切ったプチトマトに塩を振って水分をよく拭き取り、120°Cのオーブンで1時間程焼けば完成です。面倒な場合はフレッシュのままでも美味しいですよ。
🍳【レシピ】Dish.3 家族ごはん『秋さんまの竜田揚げサラダ〜胡麻柚子胡椒ドレッシング〜』
レシピ 🍳レシピ『秋さんまの竜田揚げサラダ~胡麻柚子胡椒ドレッシング~』
さんまがサラダに入ってしまいました!珍しくないですか?
ありそうでなかった組み合わせ。これが会話のきっかけになるんではないでしょうか。「え?さんまサラダ?合うのそれ??」「まぁまぁ、とりあえず食べてみなさいな」。
サッと芳ばしいさんまの竜田揚げ。サラダがあることでさっぱりと食べれます。決め手は自家製濃厚胡麻ドレッシング。柚子胡椒の辛味がアクセントになっていて、サラダとさんまを上手く繋げてくれています。食卓のメインにもなる秋を散りばめたサラダです。
✨盛りつけテーマ✨
秋食材と一緒に野菜を沢山食べてもらいたい!食べ応えのある秋らしい彩のサラダ。
✨盛りつけポイント✨
1尾分は周りに、そしてもう1尾はサプライズ用。サラダに下に隠れています。これを発見した時のみんなの反応が楽しみですよね(*≧艸≦)。「もうさんま無いよー……あれっ?なんで下に隠してんだよー(*`Д´)っ))ナンデヤネンッ!!」「(・∀・)ニヤニヤ」ってな感じになるでしょう。宝探し的要素?があるサラダですかね。
周りには秋らしく、銀杏と蓮根の素揚げを散らして秋を演出。箸休めにもなります。
材料(4人前)
- さんま
- 2尾
- 銀杏
- 適量
- れんこん
- 適量
- 塩
- 適量
- 片栗粉
- 適量
- 揚げ油
- 適量
- ベビーリーフ
- 4人分
- 胡麻柚子胡椒ドレッシング
- ★白練りゴマ
- 大さじ3
- ★醤油
- 大さじ2
- ★酢
- 大さじ1
- ★蜂蜜
- 小さじ1
- ★みりん
- 小さじ1
- ★すりおろし玉ねぎ
- 大さじ1
- ★すりおろしニンニク&生姜
- 小さじ1
- ★柚子胡椒
- 小さじ1/2
作り方
- 1れんこんはスライサーか包丁で出来る限り薄切りにして、アク抜きのために酢水に10分程つける。水気をよく拭き取り、銀杏と一緒に180℃の油で軽く色付くまで揚げる。
- 2さんまの竜田揚げを作る。さんまを三枚におろし、一口大に切る。塩を強めに振り、20分程冷蔵庫で寝かしておく。
- 3さんまの身から出てきた水分をよく拭き取り、全体に片栗粉をまぶす。170℃で衣に色がつくまで3〜4分程揚げる。
- 4ドレッシングを作る。★の調味料をよく混ぜ合わせる。濃度が濃い場合は酢を足すか、豆乳か牛乳を少し足しても美味しいですよ。
- 5さんまの竜田揚げ1尾分をお皿に広げる様に並べ、その上から秋の落ち葉で隠す様にベビーリーフをこんもりと盛りつける。もう1尾分はベビーリーフの周りに囲む様に盛り、その間を埋める様にれんこん&銀杏を散らす。ドレッシングは別容器に入れ、お好みの量を自分でかけてもらう。
コツ・ポイント
ドレッシングを作るのが面倒だったら市販の胡麻ドレに柚子胡椒を混ぜてもいいと思います。でも自家製無添加ドレッシングも美味しいですよ。
さんまの骨は捨てずに、片栗粉をまぶして低温でじっくり揚げることで、骨せんべいにしちゃいましょう!塩かレモンを搾って。お酒のアテにぴったりですよー。
『素敵盛り』ふりかえり
『美味しそう!』な料理写真を撮る
📸 Pic.1 『メイン』を決める!
📸 Pic.1 『メイン』を決める!
何がこのテーブルの上で『メイン』の料理なのか?どの食材を見てもらいたいのか?を決めると、料理写真はより魅力的に見えると思います。
例えば上記の写真。
横浜中華街の某中華料理屋さんの一品です。美味しそうな角煮ですよねー(人●´ω`●)
角煮といえば『豚バラ肉』!そう、この料理で一番見てもらいたいところは、器でも、周りの豆苗でもありません!
『肉』を見てもらいたい!
それなんです。
だってこの料理がテーブルに出てきた時に、誰しもが真っ先に目がいくところといえば、『肉』でしょ。しかもこのしっかりと絡まったタレの『照り』と『肉』の共演!最強に美味しそうじゃないですかー(*≧艸≦)
この臨場感を伝えたいと思ったら、角煮という料理の中では、迷わず、『メイン』は『肉』!ですよね。それを意識して撮ればいいだけです。
料理もドラマと同じ
ドラマや映画もそうですが、基本的には『主役』がいて『脇役』がいますよね。
『主役』を軸にドラマが進行します。主役を通して観るから、どんなドラマかが分かりやすいですよね。そして、『脇役』が『主役』を引き立てていますよね。
もし脇役がいなくて、『全員主役』だったら、何を通して観ていいか混乱しますよね。
料理写真も同じで、一般的には『メイン』である主役の料理や食材をフォーカスして撮っています。
📸 Pic.2 『グリッド』を活用する!
🎞 メインをグリッドの『センター』に。
では、『グリッド』の活用方法をご紹介しますね。
こちらは某シアトル系コーヒーチェーンで撮影。ちなみに僕はシアトルに住んでました。こちらとはライバルの某コーヒー屋さんで、緑エプロンをつけてバイトしてましたよ(∩∀`*)。あの頃が懐かしい。
あっ、チャゥチャゥ!(´・ω・`;)本題に戻りましょう!
こちらの美味しそうなドーナッツとコーヒーを例にグリッドを活用してみましょう!
ナッツのついたアイシングドーナッツが可愛いので、メインはそれで。
小さい画面にメインを収める
少しややこしいのですが、
画面をグリッドが、縦3画面、横3画面の計9画面に分割しているのが分かるでしょうか?大きい画面の中に小さい画面が9つありますよね。
メインのドーナッツを、その分割された小さい9つの画面の真ん中、センターの小さい画面に合わせてみましょう。
そうすると大きい画面のちょうど真ん中に、見せたいメインのドーナッツがきますよね!
何よりドーナッツのいいところは真ん中に穴が空いているので、中心がわかりやすいですよね。
そして、もう1つのポイントとして、ドーナッツに付いている『ナッツ』も見せたいポイントなので、ドーナッツの穴とナッツも一緒に小さな真ん中の画面に入れると、なんかオシャレに見えますよね!
🎞 メインをグリッドの『交差線』に。
応用編。
何もメインを写真のど真ん中にもっていくだけが、美味しそうに見えるテクニックではありませんよ。
『グリッド』が『交差』して十字になっている所にメインをもっていくだけで、料理雑誌なんかでよく見るオシャレな写真になります。
『グリッド』が『交差』するポイントが計4つあります。どこの十字にメインをもっていっても、バランスの良い写真になっちゃうんですよー。
背景に気を使う
カフェにいるという『雰囲気』を演出するために、背景にコーヒーマグを入れ、なおかつ窓ガラスも含めて撮る。そうすると、「ほぅ(人●´ω`●)カフェでドーナッツを頬張りながら、コーヒーをすすり、陽の当たる窓際の席でまったりしているんだなー」、というストーリーのある一枚になりますよね。
写真の水平を意識する
さらに、グリッドを基準に写真の水平も分かっちゃうんですよ。
奥に写っているテーブルの端のラインと、グリッドの水平ラインが平行になってないのが判りますでしょうか。
右側が少し下に傾いています。この写真は水平ではないんです。あえて水平にしないテクもありますが、水平にした方が、バランスがより良く見えると思うので、この場合はカメラの右側を少し上げて、グリッドとテーブルのラインが水平になる様に調整してみましょう。
👤ひとりごと
👤 ひとりごと
僕は基本、自分の為だけに料理を作るよりかは、誰かの為に作る料理の方が楽しく作れます。
正直、自分一人の為に作るごはんの盛りつは、けっこう雑な時が多々あります。『素敵盛り』にはほど遠い、ここではお見せできない程の『汚盛り』です(ノ∀`;)
料理ってやっぱり『誰かの為に』っていう想いが、『美味しい』『心のこもった』料理を作る原動力だと思います。ある意味、料理を通して作った人の人間性がお皿に現れしまうのかなー、と思います。
僕の場合ですと、『誰かの為に』な料理だと、おもてなしの気持ちを込めた料理に。『自分の為だけ』な料理だと大雑ぱーな料理に。
つまり、人には気を遣い、自分にはズボラー……。お、お恥ずかしい(>д< )でも、、、あながち間違っていない気が…。
ちなみに画像のカクテルは、香港の夜景が楽しめるアメリカ系ステーキ屋さんでの一枚。
ジントニックなんですが…。ジンはボンベイサファイアで注文したのに、タンカレーの味だったし…。ジントニックってカットライムがいいんだけど、カットレモンで、しかも種も取ってないし…。
バーテンさん、どんだけテンパってんねん?もしかして香港スタイルのジントニックってこうなの?といろいろとカルチャーの違いを考察してみました。ある意味、ジントニックの新しい組み合わせの発見でもありました。
これもやはり、作る人の人間性が出てますよね。
料理って、盛りつけって、面白い。
同じ料理でも作る人によって、違う味付けになったり、再構築されて全然違うものに変化したり、まさに『エンターテイメント』ですよね。
日々、いろんな料理、食べたことのないもの、新たな食材に出会うたびに、ドキドキワクワク、ドキワクが止まりませんね(*>∀<*)ゞ
ミイルという交流の場も、まさにエンターテイメント。日々刺激とドキワクを頂いてます。
みなさんがドキワクするような、幸せのきっかけになるような、そしてためになるような情報やテクニックを、このマガジンを通してお伝えしていきたいと思っています。
こんな僕ですが、よろしくお願いします。
ご質問・ご意見・ご要望は…
お気軽にミイルのアカウント@yuke_mのコメントまで。
※ ご質問は本マガジンの料理に関する内容のみとさせていただいております。
※ 都合によりコメントへの返信が遅くなる場合がありますので、ご了承下さい。
著者プロフィール
三浦ユーク
俳優・マジシャン・盛りつけ研究家
1980年11月15日生まれ。
俳優として舞台を中心に活動。その他、CMや広告等多数出演。アメリカでの在住経験を生かし、主に香港等、英語圏にてマジシャン、盛りつけ研究家として活動の場を広げる。
マジシャンとして、お笑いライブやイベント、レストラン等に出演。持ちネタは200以上。俳優の経験を生かし、マジックと一人芝居を合わせた「イリュージョン劇場」というジャンルでも多数ライブ等に出演。
アメリカ在住時、鮨バーにて創作鮨等の調理経験を生かし、盛りつけ研究家として2014年より活動を開始する。
「エッジ」の効いた創作料理レシピ開発、美味しそうに見える盛りつけ手法、マジシャンの経験を生かした、あっと驚く演出を加えた料理等の提案を展開する。レシピコンテスト等での受賞歴多数。
それに関連して「世の中にもっと料理をする人が多くなれば、大切な人とのコミュニケーションが増えるし、美味しいものを一緒に楽しむ時間を共有でき、世界は今以上に幸せになるんじゃないか?」という想いから、料理人口を増やすべく、啓蒙活動として、おもてなし料理クリエイター集団「キッチン男子部」を設立、主宰。
レシピ開発、キッチンウェア開発、毎回テーマに沿った新作料理をフルコース形式で提案する少人数制の料理おもてなしイベントの開催に力を入れている。
『俳優・マジシャン・盛りつけ研究家』の三本柱をベースに総合的なエンターテナーを目指している。