2019年4月8日 更新
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「喜ばれる盛りつけ」教えます。5th. dish

【5th. dish】 今回の特集は、『魅惑のアジアンメニュー』!だんだんと夏が近づいてきたこの季節、なんだかアジアンメニューが食べたくならないですか?
ベトナムのココナッツ香るピリ辛甘な豚角煮。台湾の屋台でマストの胡椒餅。マカオのデザートといえば定番エッグタルトをご紹介!食卓にアジアを!
────────── 盛りつけの基本やテクニックを知れば、誰でも「美味しそう!」に料理を盛りつけられます。いつもの料理を大変身させちゃいましょう! SNSに素敵な料理写真をアップしたい!自分が一生懸命作った料理を褒めてもらいたい!今よりもっと料理上手になりたい!食べてくれる人に喜んでもらいたい! そんなアナタを、盛りつけ研究家・三浦ユークが応援していきます! アナタの料理を「素敵盛り」にしてみませんか?

 

 ✴️ 特集『魅惑のアジアンメニュー』

✴️ 特集『魅惑のアジアンメニュー』
暑くなったら食べたくなるものって何でしょうか?

かき氷、スイカ、水ようかん、冷やし中華、そうめん、冷製パスタ。いろいろと妄想は広がります。また、忘れてはいけないのが、

『アジアンメニュー』
ではないでしょうか!

暑いからこそ冷たい料理…ばかリではなく、ベトナム、タイ、シンガポール等、亜熱帯の暑い地域の料理って、暑い時期になると無性に食べたくなると思いませんか( *´艸`)?

暑いからこそピリ辛な刺激が欲しくなったり。

ライムやレモンを料理に絞って、清涼感のアクセントを加えたり。

パクチーの独特な風味を楽しんだり。

最近ではカオマンガイ、ガパオ、パッタイ等がランチでも人気メニューになったりしてますよね。

そんな魅惑の『アジアンメニュー』をご自宅でも作っちゃおう!ということで、今回はベトナム、台湾、マカオの3ヵ国のレシピを紹介致しちゃいますよ(/・ω・)/

🍳【レシピ】Dish.13 甘辛やみつき「ベトナム風豚角煮」

レシピ 🍳【レシピ】Dish.13 甘辛やみつき「ベトナム風豚角煮」

ベトナムでも豚角煮は大人気のおかずなんですよ。 豚角煮のことを「Thit Kho」(ティット・コー)と言います。 でも、日本の甘辛醤油味とは違って、ココナッツミルクで煮込むので、甘さがあります。特にベトナム南部ではよく料理にココナッツミルクを使うとのことです。 ココナッツの甘さと、豚肉の脂の甘み、ジューシーな肉汁と相性抜群なんですよ。パクチーがあることで爽やかな清涼感がプラスされて、食が進みます! 今回のレシピではさらに、唐辛子の辛みをプラスしています。多分、本場ベトナムではチリソースは入れないと思います。でも、辛みをプラスすることで全体の味が締まり、お酒やご飯のお供にもピッタリな味わいになりますよ。 もちろん日本人が大好きな半熟ゆで卵もお忘れなく!これがなくちゃ豚角煮とはいえませんよね( *´艸`)! 暑い時期に食べたくなる病みつき必至な味なので、是非作ってみて下さいね。 ちなみにこのレシピの元は香港で出会ったシンガポール人から教わりました。ベトナム料理だけど、シンガポール?なんともややこしいその経緯はマガジン後半の『ひとりごと』をチェックしてみて下さい( *´艸`) ✨盛りつけポイント✨ 中心に主役の豚肉を高く盛り、周りにジャガイモ、ゆで卵、パクチーをあしらってみてください。一皿をみんなでシェアするので、具材をそれぞれをまとめることで、取りやすくなると思いますよ。

材料(2~3人前)

豚バラ肉
400g
ジャガイモ
2個
半熟ゆで卵
1個
長ネギ(青い部分)
1本
ニンニク
1片
生姜
1片
適量
パクチー
適量
★ココナッツミルク
250ml
★水
150ml
★チリソース
大さじ2
★ナンプラー
大さじ1
★醤油
大さじ1/2
★砂糖
小さじ1

作り方

  • 1
    豚バラ肉を幅5㎝に切る。全体の水分をふき取り、軽く振り塩をする。
  • 2
    冷蔵庫で2時間程度寝かせたら、常温で30分置いておく。
  • 3
    フライパンを強火で熱したら、油を敷かずに豚バラ肉全面に焼き色を付ける。
  • 4
    豚バラ肉に焼き色が付いたら、水をひたひたになるくらいまで注ぎ、長ネギ、スライスした生姜とニンニクを加え、強火にかける。
  • 5
    沸騰したら中火にして、1時間煮込む。灰汁が出てくるので都度取り除く。
  • 6
    ジャガイモは皮を剥き、一口大に切り、電子レンジ等で火を通しておく。
  • 7
    豚バラ肉を1時間煮込んだら、煮汁、長ネギ、生姜、ニンニクを捨て、ジャガイモと★の調味料を加え、弱火で30分程度煮込む。全体にとろみが出てきたら完成。
  • 8
    器に盛りつけ、半熟ゆで卵、刻んだパクチーを添える。

コツ・ポイント

チリソースの量で辛みを調整して下さいね。ナンプラーが無ければ醤油だけでもOK。

🍳【レシピ】Dish.14 台湾屋台の味!「胡椒餅」

レシピ 🍳【レシピ】Dish.14 台湾屋台の味!「胡椒餅」

台湾と言えば「小籠包」のイメージですが、台湾のB級ローカルフード、屋台味の代表といえば何といっても「胡椒餅」(フージャオピン)! 日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、これがまた最高に美味しいんですよ( *´艸`)パリッと焼けた生地に、胡椒がピリッと効いた豚肉餡とたっぷりのネギが相性抜群!朝食や小腹がすいた時のおやつとして人気なんですよね。 本場では専用のナンを焼くような窯の周りに貼り付けて、直火で焼くのでパリッとした皮なんですが、個人的にはモチっとした皮の方が好きなので、芳ばしさは本場よりは控え目です。 「胡椒」餅ってネーミングなので、胡椒たっぷりなんですが、胡椒の辛みだけでは単調になるかな?と思いまして四川麻婆豆腐でお馴染みの「花椒」を追加したオリジナルレシピです。清涼感と独特の辛みがプラスされて、なんか本場っぽい感じになってます(*^-^*) ✨盛りつけポイント✨ たっぷりの胡麻が付いた面を表にして、並べてみましょう!さらに上から「追いネギ」を散らすことで美味しいそうに見えますよ。

材料(6個分)

豚ひき肉
180g
レンコン
70g
青ネギ
1本
生姜
1片
ニンニク
1片
花椒(ホール)
小さじ1/2程度
適量
煎り白ごま
適量
【調味料】
★醤油
大さじ1
★酒
大さじ1
★オイスターソース
大さじ1
★胡椒
小さじ1/2
【生地】
強力粉
150g
薄力粉
50g
砂糖
20g
ベーキングパウダー
5g
サラダ油
大さじ1
ぬるま湯
100ml

作り方

  • 1
    餡を作る。豚ひき肉に降り塩をしておく。
  • 2
    レンコンはさいの目切りにして、酢水に10分程漬け、水気を良く切っておく。
  • 3
    青ネギは小口切りにしておく(最後のトッピング用に適量別にしておく)。
  • 4
    豚ひき肉にレンコン、みじん切りにした生姜とニンニク、粗く砕いた花椒、★の調味料を加えて、よく混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分寝かしておく。
  • 5
    生地を作る。ぬるま湯とサラダ油以外の生地材料をよく混ぜ合わせる。
  • 6
    ぬるま湯にサラダ油を注いでおく。少しづつ粉に足していき、生地が滑らかになるまでよく捏ねる。
  • 7
    直径4㎝ぐらいの太さに伸ばした生地を6等分にする。
  • 8
    1つの生地を直径8㎝ぐらいに伸ばしたら、冷やしておいた餡を適量のせ、その上に刻んだ青ネギをたっぷりのせて、生地でしっかりと口を閉じ、平らな形に成型する。
  • 9
    片面に水を少量つけ、白ごまをつける。
  • 10
    クッキングシートの上に並べ、200度に余熱したオーブンで30分焼いたら完成。
  • 11
    仕上げに青ネギをトッピングする。

コツ・ポイント

花椒は粉ではなく、乾燥した実(ホールタイプ)を使ってください。スーパーの中華調味料売り場で手に入ると思いますよ。花椒が入ることで刺激的な辛みと清涼感が足され、本格的な味わいになります。入れすぎると辛くなるので加減して下さい。生地の口をしっかりと閉じないと、肉汁が漏れてくるので注意。

🍳【レシピ】Dish.15 マカオの濃厚「エッグタルト」

レシピ 🍳【レシピ】Dish.15 マカオの濃厚「エッグタルト」

エッグタルトは中国の飲茶で人気のデザートです。 「蛋撻」(タンタァ)っていいます。サクッと芳ばしいタルト生地に、濃厚であまーいカスタードフィリングが美味しいんですよね。 エッグタルトはポルトガル発祥のデザートです。香港のお隣、マカオは元ポルトガル領だけあって、エッグタルトの専門店が沢山あります。マカオに訪れた際は必ず訪れる専門店があって、そこはいつも焼きたてで、本当に美味しいんですよー( *´艸`) 香港では「蛋撻」。マカオでは「葡式蛋撻」。 ポルトガル(葡)スタイル(式)のエッグタルトです。 特徴としては、卵と生クリームをたっぷりつかったリッチな味わい、こんがりついた焼き目、土台はタルト生地ではなく、パイ生地でバターの風味が効いています。 僕のお気に入りのお店の味をなんとか再現できないか、と試行錯誤したレシピです。今回はお手軽に冷凍パイシートを使うので、カスタードフィリングさえできれば、あとは焼くだけ簡単!ご自宅でマカオのエッグタルトを作ってみて下さいね( *´艸`) ✨盛りつけポイント✨ 黄色と茶色の淡い色合いのエッグタルトを引き立たせるために、お皿は「黒色」をチョイスしてみましょう。黒色がベースにあることで、淡い色がより強調されて美味しそうに見えますよ。

材料(6個分)

冷凍パイシート
1枚(100g)
牛乳
70ml
卵黄
3個
生クリーム
30ml
グラニュー糖
30g
コーンスターチ
3g
バター
適量

作り方

  • 1
    6連マフィン型(1個直径7㎝)を使用。
  • 2
    生地を作る。冷凍パイシートを常温でならして、出来る限り薄く伸ばす。生地が破れない様に注意。
  • 3
    伸ばした生地をセルクル等で型抜きする。直径7㎝の型なら10㎝くらいに型抜きする。
  • 4
    マフィン型にバターを塗り、生地を型内側の3/4ぐらいの高さまで敷く。指で生地を伸ばす様にするとやりやすいです。形がいびつになっても問題ありません。
  • 5
    生地の上にクッキングシート、重石をのせて、220度に余熱したオーブンで10分焼く。
  • 6
    カスタードフィリングを作る。卵黄とグラニュー糖を合わせ、泡だて器で白っぽくなるまで混ぜ、コーンスターチを加え、さらによく混ぜ合わせる。
  • 7
    牛乳と生クリームを合わせ、人肌程度(35度~37度)に温め、上記に少しずつ加えながら全体を混ぜ合わせる。
  • 8
    上記を鍋で弱火にかけ、濃度が付くまで5分程混ぜる。
  • 9
    カスタードフィリングの粗熱をとったら焼いたパイ生地の上に流し込む。パイ生地の高さより少々多めでも良い。
  • 10
    200度に余熱したオーブンで15分焼いたら完成。焼き色があまりつかない場合はトースターで様子を見ながら焼いても良い。

コツ・ポイント

パイを焼くときに重石が無ければ、焼き上がったら膨らんだ部分をフォーク等で潰して、その上にカスタードフィリングをのせてもOK。 アレンジで牛乳をココナッツミルクに代えたり、カスタードフィリングに細かく切ったパイナップルを混ぜても美味しいですよ! 是非、焼きたてを召し上がって下さいね。火傷注意ですよ(;^ω^)。フィリングが余ったら、トーストに塗って食べても美味しいですよ。

 ✳️自由な盛りつけ&アレンジレシピ

🕊Free.6 チーズを「せんべい」おつまみにしちゃいなよ。

🕊Free.6 チーズを「せんべい」おつまみにしちゃいなよ。
チーズ。好きな人って多いですよね。パルメザン、モッツアレラ、カマンベール、ゴルゴン、ラクレット、様々な種類がありますが、世界には1000種類以上もチーズがあるそうです!

また、チーズを使った料理では、リゾット、ピザ、ハンバーガー、フォンデュなんかが人気ですよね。また、いつの間にやらハンバーグやお好み焼き、はたまたはサラダにまでちゃっかり入っていたり、チーズは様々な料理と相性抜群!

チーズって塩気のあるものが多いので、塩の代わりにもなるし、料理全体にコクも出るから、いろんな料理と相性がいいんだと思います。

今回はチーズの塩気とコクを生かした、お酒のお供にピッタリのチーズせんべい、『チーズガレット』をご紹介しますね。

🍳【レシピ】枝豆と桜えびのチーズガレット

レシピ 🍳【レシピ】枝豆と桜えびのチーズガレット

旬のはしり、枝豆。 旬のなごり、桜えび。 二つの旬をチーズに詰めてみました。 パリッとしたお煎餅の様な食感、チーズのコクと塩気がお酒のお供にピッタリです!ビールはもちろん、日本酒やワインにも相性がいいですよ。 お好みのチーズや具材に代えれば、あなただけのチーズガレットに(*´ω`*) 砕いたナッツや、刻んだハーブなんかがオススメですよ。 ✨盛りつけポイント✨ 平べったいガレットは、一口大に切って重ねて盛ることで、ボリューム感が出て美味しそうに見えますよ。

材料(2人前)

パルメザンチーズ
50g
茹で枝豆
50g
釜揚げ桜えび
10g
オリーブオイル
適量

作り方

  • 1
    パルメザンチーズはグレーター(おろし器)で削っておく。
  • 2
    フライパンにオリーブオイルを少量敷き、弱火にかけ、薄くパルメザンチーズを敷き詰め、枝豆、桜えびをチーズの上にまんべんなく散らす。
  • 3
    チーズが溶けて、少し色付いてきたらフライ返しで裏返して、上から押しつけながら焼き色が付くまで焼く。
  • 4
    よく冷ましてから、お好みのサイズに切って、重ねるように盛りつける。

コツ・ポイント

パルメザンチーズは粉状のものだと、物によってはチーズ以外のものが混ざっているので、うまく溶けない時もあります。また味もあまり良くない場合も。できれば、切り売りしてあるブロック状のチーズを削ったほうが美味しいですよ。

 ✳️盛りつけの基本

🔪skill.7 焼き魚の盛りつける『向き』を考えてみる

🔪skill.7 焼き魚の盛りつける『向き』を考えてみる
頭って右向き?左向き?

定食屋さんやご自宅で焼き魚って食べますよね?
尾頭付きの焼き魚と言えば、秋刀魚、鯛、鯵、かます…スダチを絞って食べるか、大根おろしに醤油、いやポン酢もいいね。どれも旬の時期になると食べたくなりますね。

何気なく食べている尾頭付きの焼き魚の盛りつけにも、基本的なルールがあります。

ご存じの方も多いとは思いますが、一般的に尾頭付きの場合は頭が左向きになるように盛りつけるのが基本です。

では一体なんで左向きなんでしょうか…(。´・ω・)?

縁起を担いでいる

昔から左は「上位・優位」と言われています。
なんでも、日は東から昇り、西に沈むことから左が優位とされているようです。

焼き魚の盛りつけでも、お祝い事では必ず左側に頭を置きます。反対に法事では右側に頭を置く場合もあります。

『海腹川背』(うみはらかわせ)

基本、頭は左側!なのですが、さらに、海水魚と淡水魚ではお腹と背中の向きが違う場合もあります!

和食の世界では 『海腹川背』(うみはらかわせ)という言葉があります。「うみはら・かわせ」…なんだか憧れの先輩!みたいな名前の響きですよね… あっ、チャゥチャゥ!(´・ω・`;)本題に戻りましょう!

海水魚(秋刀魚や鯛)の尾頭付きの場合は魚の頭は左、お腹は手前に盛りつけます。

淡水魚(鮎や山女魚)の頭は同様に左ですが、お腹は奥側になり、手前に背中がきます。ちょっと見慣れない盛りつけかとは思いますが、なんでも川を上っている様を表現しているとのこと。

また、海水魚はお腹に脂がのっているので手前にお腹がなるように盛りつけているのと同様に、淡水魚は背中に脂がのっているので、背中が手前になるように盛りつけているとのことの様です。
 

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